Never Withered Flowers

宝塚歌劇団と2010年代のK-POPを愛する、20代会社員のブログ。星風まどかさんと芹香斗亜さんに心を奪われています。宙組ファン。

トップコンビ制度が好きなんだ、という話

今年の2月くらいに書いていたもの。

 

 

トップコンビっていいなあ、としみじみ思うことが最近増えました。
これはやっぱり、トップコンビやトップ娘役の退団、異動が続くからかな。

 

また、南風舞さんが峰さを理さんに宛てられたブログがとても印象深かったのです。

 

「人にはわからないかもしれないけれど、本当に可愛がって下さった」
「その時はまた相手役にしてください。
ちゃんと髪の毛綺麗にするから。
ちゃんとマニュキア塗るから
太らないように頑張るから。」

https://ameblo.jp/tinkerbell24/entry-12654256494.html

 

トップコンビの関係性はそれぞれで、一概にこういうものとは言えないだろうけれど、南風舞さんのブログはいたく心に響きました。

 

私は宝塚のトップコンビ制度がたまらなく好きなんですが、トップコンビ制度の魅力ってなんだろう〜。

 

新しいトップコンビが発表されると、2人の相性について議論が巻き起こったりする。
〇〇さんには××さんが合うとか合わないとか、この演目をするなら××さんよりも△△さんが良かったんじゃないか…などなど。

 

トップコンビは固定しない方が良い、という意見を聞くこともありますし、まあ確かにその方が演目の幅は広がるのかなと思いつつ(トップコンビ制度を持たないOSKにも最近興味を持ち始めたこともあり)、私はやっぱり宝塚にトップコンビ制度は必要だと思ってます。
というか、私はトップコンビ制度がただただ好きなんですよ!

 

多くの演目で、トップコンビは恋愛感情のもとに結ばれるじゃないですか。
演じる人は同じで、いろんな役柄で結ばれるって素敵ですよね。
さらに、中の人の関係性の深まりを重ねて見ることができる、というのが宝塚の面白いところだと思う。

 

コンビになると、同じシーンに出ることが増えるし、他の仕事も一緒になることが多いので、過ごす時間が必然的に増える。そういう環境下で、信頼関係が見えると、ファンも安心しますよね。この2人はお互いのことを分かっているんだな、だからきっと仲良く仕事できているはず、という安心感。

 

また、コンビを組んだ上で自分の魅力をお客さんに伝えるには、まず相手役をさらに美しく見せられることが必須だと思います。それができたら、自分自身も男役/娘役として粋に見える。素敵。

誰かと誰かが力を合わせて、1人じゃ成し遂げられないようなことができたり、それぞれの力をより発揮できたり、そういうのを見ると、なんかときめいちゃうんだよね…。

 

人をエンターテインメントとして楽しむのは抵抗があるのですが(と言いつつ、生身の人間のオタクをしている…ここをどう自分の中で線引きするか悩んでます)、トップコンビとは、宝塚という世界、物語を形作るものの一つだと思う。


トップコンビはいろいろな事情を鑑みて組むし、それぞれいろいろあると思うのですが、関係性の一つのゴールを見せてくれる場合もある。


まあ、人間関係のゴールってなに?と言われると難しいけど(笑)

お互いを理解する努力をし、分かちあい、互いを尊重し、同じ方向を向いて進む。
この関係性自体に憧れを抱く人は多いと思う。というか私がそうです。

 

それが、同性間で育まれるというのが、またロマンティックなのかもしれません。

女性って、どうも家庭の中での役割を与えられがち。母とか娘とか妻とか。そういうもの全部取っ払った女性と女性の繋がり。シスターフッドってこういうことを言うのでしょうか。

 

プリキュアセーラームーンみたいなものかもしれませんね。

プリキュアとかセーラームーンも、ほぼ毎回同じメンバーで活動するから面白いのかな、と。関係の深まりが戦闘シーンとかで発揮されますよね。

 

同性間の関係性、と書きましたが、宝塚のトップコンビは、現実世界の男女関係と重ねて見られることも多いです。旦那と嫁とか、新婚夫婦、とか。

 

私はこういう言葉を使いたくない派ですが(家父長制とかに割と敏感?なので、そういうラベリングはしたくない)、でも使いたくなる気持ちはよく分かるのです。"男"役と"娘(女)"役が恋愛劇を見せる、しかもそのコンビは大抵の場合固定されてるんですもん。

少女漫画に出てくるカップルに憧れるような気持ちもあるかなーと思います。

トップコンビとは、芸名の2人の関係性と、そこから透けて見える(ような気がする)本名の2人の関係性と、舞台上のフィクションの三層を楽しむもの、かな?

 

でも今後、トップコンビってどうなっていくんでしょう。

 

・2人が固定のカップルというのも古い考え方になる?

・トップコンビ制度はいつまで社会的な価値を保てる?
・男役娘役という関係性に固執するのは良いの?
・男役と男役、娘役と娘役、というカップルの可能性はある?
・男役が先輩、娘役が後輩 このお決まりは崩せないの?

 

などなど、考えないといけないことはたくさんあるような気がします。宝塚という文化はこれからも愛されてほしい、だからアップデートすべきところもある。どういう風にこの文化が続いていくか、見守っていきたいものです…。